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    感想と覚書に調べ物・・・時々くるま

    新訳 ガリア戦記/著:ユリウス・カエサル、翻訳解説:中倉玄喜 (PHP出版)

    1. 2022/08/20(土) 09:41:26_
    2. 読書
    3. _ tb:0
    4. _ comment:0
    題:新訳 ガリア戦記
    著:ユリウス・カエサル
    翻訳解説:中倉玄喜

    29回感想会の課題本です。Drから、ちま君への推薦になりますね…何故この本なのか聞いてみたいものだ。あれか?大学での文学部分の専攻でカエサルを取ってたからか?
    翻訳が複数あるこちらの本、一番有名なのは岩波文庫の物の気がしますが、あれ、文字が小さいんですよね~、おそろしく。昨年の11月から老眼になってきた我が身からすると、本の文字の大きさはかなり重要な選択項目、色々見て回った結果、こちらの本がハードカバーではありますが、文字サイズも大きく読みやすかったです(しかもルビ付き)

    それにしてもこの本、推薦本にならなかったらまず読まないなぁ。

    感想

     
    【新訳 ガリア戦記】
    まず、ガリア戦記についてというよりこの新訳ガリア戦記について重要な事を。

    冒頭約P100が解説だ!!

    驚いたー。
    「何時になったらガリアに行くんだ?」とつい思ってしまう長さ。
    但し、この解説、この時代のことをあまり知らない私的には有って良かったですね。
    歴史的には三頭政治とか、文学的にはシェイクスピアのジュリアス・シーザーやアンソニーとクレオパトラとか、有名どころを微かに知っているだけなので、その当時のヨーロッパ大陸とかローマ軍の仕組みとかを知れてよかったです。

    ガリア戦記本体。
    カエサルによるカエサルの為のカエサルの戦闘記録。
    いや、カエサルの為・・・まぁ、その後の政治的施策の為に書いたらしいので、それでいいのか。
    文章が簡潔で当時としては新しい試みだったようですね、今読むと『大河ドラマのナレーション付き戦闘シーン』と延々と読んでいるような気分になりました。文は読みやすいのですが(流石に簡潔な文)人の名前が紛らわしい!地名も分からない!民族の名前も覚えられない!冒頭に当時のヨーロッパ地図があって地名も民族名も書いてあるのですが、イマイチ本文とリンクしないので困りもの、途中から色々覚えるの諦めました。

    戦記なので当たり前ですがずーーーーっと戦争しているんだよね。裏切りに次ぐ裏切りだし、まぁ、当時のヨーロッパ(ガリア地方の方やゲルマン人の方々)にとってはローマは攻めてきた方だし、属国にされているの嫌だよねぇ。独立したくなるよなー。まぁ、戦国時代の日本が家康公の下で争いがなくなって色々繁栄できたので、小競り合いしているよりローマに収められて平和になっている方が良いのかもしれないのですが(実際、平和になって繁栄はしたらしい)
    戦記には時々その地方、戦争行った先の風俗紹介とかあるので、その辺りはとても楽しいです。大体の地元民族は蛮族扱いですが。

    総評としては、この時代のローマ、カエサルの戦争っぷりがよく解る、戦争ばっかりで大変だろうな、2000年以上昔の作者の分かっている本としては稀有な存在だなぁ。
    といったところでしょうか。

    本当にDr.何故にこの本を推薦したんだ??

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